

お客様の声
エピソード17
| ゲスト | 株式会社中山板金工業所 代表取締役社長 中山 喜章 氏 Web:https://sotono-reform.com/ 住所:静岡県掛川市領家958 |
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| 聞き手 | ビルトマテリアル株式会社 浜松営業所 稲垣 慶一 |

静岡県掛川市。茶畑の広がるのどかな風景の中、極めて論理的な戦略で地域のリフォーム市場を席巻している施工店がある。株式会社中山板金工業所だ。率いるのは、35歳で異業種から転身した中山喜章社長。 そのバックボーンは「自動車業界の機械設計」。自動車メーカーや家電メーカーの最前線で叩き込まれた「TQC(全社的品質管理)」の手法を板金の世界に持ち込み、勘と経験の現場に革命を起こしている。なぜ設計者はBMCの「GMルーフ」を主力に選ぶのか。そこには、シビアな「機能と美しさ」への評価と、利益を生むための明確な計算があった。
中山社長、本日はよろしくお願いします。社長は板金業界では異色の経歴をお持ちだそうですね。まずはこれまでのキャリアから伺えますか。
大学卒業後、夢だった機械設計の仕事からキャリアをスタートさせました。しかし結婚を機に、家業である板金店へ。現場の職人として働き始めましたが、設計への想いを断ち切れず、4年で家を飛び出し自動車部品メーカーへ転職したんです。 ところが、今度は会社の方針で海外出向の話が浮上しまして。そこまでの決意が持てなかった私は、結局、33歳で「出戻り」のような形で再び家業に戻ることになりました。二度目の帰還は、正直なところ周囲からの疎外感も強く、肩身の狭い思いもありましたね。
その後の再出発でも、かなりのご苦労があったのでは?
忘れられない出来事があります。あるハウスメーカーの懇親会で、元請けの方から「先代には仕事を出すが、君には出さない」と面と向かって言い放たれたんです。 目の前が暗くなるようなショックでしたが、同時にそれが大きなターニングポイントになりました。「親の会社の二代目」という甘えを捨て、自分の力で仕事をつかみ取る会社に作り替えようと、本当の意味で腹を括った瞬間でした。
そこからBtoC、つまり地域密着型のリフォーム業へと大きく舵を切られたのですね。
ええ。私の武器は「設計図(CAD)が描けること」と、製造業で培った「論理的な品質管理」です。さらに、現場経験を活かして国家資格の「建築板金一級技能士」と「一級建築施工管理技士」も取得しました。 名刺にこの資格を載せているのは、単なる箔付けではありません。訪問販売業者が入り乱れるこの業界で、「基礎から屋根まで熟知し、逃げも隠れもしない」という私の責任感を可視化するための、お客様に対する「覚悟」の証なんです。

論理的な経営をされる中山社長に、弊社の製品を選んでいただいているのは光栄です。特に横葺きの「GMルーフ」を主力とされる理由はどこにあるのでしょうか。
結論から言えば、他社の定尺横葺きと比べて、「葺き上がりの面の美しさ」と「不陸の出にくさ」が圧倒的だからです。
プロの目から見て、GMルーフの「ハゼの作り」は他社と何が違うのでしょうか。
横葺きの定尺材には、施工の勝手を優先してハゼを甘く、つまり遊びを大きく作っているものがあります。しかし、設計者の目で見れば、その「遊び」こそが仕上がりの波打ちを招く元凶です。 GMルーフが素晴らしいのは、ハゼの噛み合わせの「逃げ」が極限まで計算されている点です。下のハゼに上の板を引っ掛け、定位置に収まった瞬間に、遊びなくスッと吸い付くように馴染む。 材料に無理な応力がかからないから、葺き上がったときに表面が反らず、鏡面のようなフラットな「通り」がビシッと決まるんです。
強引に押し込んだりするのではなく、精度が高いからこそ「吸い付く」ように収まるということですね。
その通り。これはロール成型の工程管理が完璧で、材料のバネ定数とハゼの懐(ふところ)の深さが緻密に計算されている証拠です。現場で余計な手を入れる必要がない。「金型通りにしか納まらない」という精度の高さが、職人の技量に左右されない最高級の仕上がりを約束してくれるわけです。
施工事例(静岡県袋井市 GMルーフ)
(施工前)
(施工後)


GMルーフに加え、最近では嵌合立平の「デコルーフ」もご採用いただいています。こちらの評価はいかがでしょうか。
両製品に共通して言えるのは、「寸法精度」と「施工性の良さ」が抜群だということ。我々施工店にとって「施工スピード=利益」です。現場での微調整や手直しといった「無駄な時間」をいかに削るか。BMC製品は寸法通りにピシッと納まるから、現場の歩留まりが非常にいい。これはTQCで言うところの「工程内品質の作り込み」ができている状態です。
デコルーフならではのポイントはありますか?
吊子不要の構造はもちろんですが、「長尺品」への対応力ですね。長い屋根材でも寸法狂いがなく、現場で一発で納まる。材料ロスが減り、廃材処分の手間も省ける。GMルーフの「美しさ」と、デコルーフの「合理性」。この二つは、私の論理的な施工計画には欠かせないピースになっています。
営業ツールなどのソフト面はいかがですか。
現物色サンプルのパンフレットは優秀ですね。必要な情報がすべて詰まっていて、不要な情報は削ぎ落とされている。まさに「シンプル・イズ・ベスト」。これ一冊あれば、お客様への提案がその場で論理的に完結します。


最後に、中山板金工業所様の今後のビジョンと、弊社への期待をお聞かせください。
今後は、かつて過ごした東京・神奈川圏への進出も視野に入れています。市場の大きい地域で、我々の提案力がどこまで通用するか挑戦したい。そのためには、職人のノウハウだけに頼らない「施工の効率化」が不可欠です。
具体的には、どのようなサポートが必要でしょうか。
「技術の標準化」を助ける製品開発です。例えば、長尺の搬入課題を解決する「縦ジョイント工法」などですね。熟練の職人でなくても、良い材料と良い工法があれば、誰がやっても同じ品質の屋根が作れる。それが将来の職人不足という業界全体の課題解決に繋がると信じています。
中山社長の論理的かつ情熱的な提言、重く受け止めました。共に業界をアップデートするパートナーとして、これからもよろしくお願いします。本日はありがとうございました。
施工事例(静岡県藤枝市 GMルーフ)
(施工中)
(施工完了)


異業種から飛び込み、自動車設計のロジックで板金業界を再構築した中山社長。印象的だったのは、製品選びの基準が「波打ちリスクの排除」や「利益率の向上」という、極めて経営的な根拠に基づいている点だ。 「良いプロダクトを使えば、仕事は速く、美しくなる」。その戦略の核にBMCの製品が選ばれていることを誇りに思いつつ、現場の声を形にする責任を改めて感じた取材となった。
(取材・構成:ビルトマテリアル株式会社 成長戦略室)
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